沼津倶楽部「茶亭」①


2025年最後の旅行です。向かったのは静岡県沼津、「沼津倶楽部」の「茶亭」で昼食をとります。車を停め、茅葺屋根の長屋門をくぐって歩を進めると、右手に1907年築の和館「茶亭」、左手に2008年築の宿泊棟「沼津倶楽部」が姿を現します。


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「沼津倶楽部」は1907(明治40)年、ミツワ石鹸二代目社長の三輪善兵衛が近代和風建築の別邸「松岩亭(しょうがんてい)」を建てたことに始まります。
「松岩亭」は、第二次世界大戦中に陸軍省に接収され、将校たちの休息所となった後、戦後は戦災復興の協議の場として利用され 、時を経て2008(平成20)年には、老朽化が進んだ建物を改修し、全8室の宿泊棟が増築され「沼津倶楽部」として再興しました。


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レセプションやスパが入るロビー棟です。


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長テーブルやソファ、籐椅子、キャビネットなどは、デザイナーの川上元美(かわかみもとみ)氏による特注品、天井も高くモダンな日本の美意識が貫かれたすばらしい空間でした。


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思わず触れたくなる趣がある外壁は、富士川の砂利と砂を交互に流し込んで突き固めた版築(はんちく)という伝統工法だそうで、かつては日本の家屋や城壁にも使用されていたそうです。


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天然温泉ではないので、宿泊先には選びませんでしたが、2008年に増築された宿泊棟は、旧「二期倶楽部」本館の設計でも知られる建築家、渡辺明氏によるものです。渡辺明氏の遺作になった宿泊棟を見たかったのが「沼津倶楽部」に立ち寄った理由のひとつです。


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茶人でもあった善兵衛が千人茶会を催したいとの構想のもとに設計された数寄屋建築の「松岩亭(しょうがんてい)」は、すべての部屋が茶室となるように設計された名建築で、2014年に国の登録有形文化財にも登録されました。


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この「松岩亭(しょうがんてい)」改め、「茶亭」でお昼をいただきます。


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数寄屋造りの粋を極めた近代和風建築の「茶亭」、早く着いたので「昭和の間」と呼ばれる和洋折衷のサロンを見せてくださいました。


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中央を持ち上げた網代天井(あじろてんじょう)や吹きガラスの窓、垂れ壁など、当時のままの開放的な空間演出が感じられます。


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天井や鴨居の高さは低いものの、数多いガラス戸によって軽やかな寄屋造りとなっています。


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建築のほかにもうひとつのお目当ては、静岡県にルーツを持つ齋藤宏文氏監修によるモダンチャイニーズをいただくことでした。齋藤宏文氏は鎌倉に「イチリン ハナレ」という四川料理店を経営し、甘糟りり子の書籍「鎌倉だから、おいしい。」にも登場しています。


レモンジンジャーエール。


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静岡の素材を生かした料理が一つのテーマになっています。牛肉麻婆豆腐セットをいただきました。
卵スープ・クラゲ・ザーサイ・よだれ鶏・焼売・牛肉麻婆豆腐・餃子・麺・最中。


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“牛肉麻婆豆腐”は、ごろごろ牛肉が入っていました。牛肉は、静岡県沼津・長泉産のブランド牛、あしたか牛でやわらかでうまみがあります。齋藤宏文氏は、陳健一氏がオーナーを務められていた四川飯店で12年間働いていたそうなので、ガツンと辛い四川麻婆豆腐を想像していましたが、花椒の香りは立っていますが食べやすいものでした。


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一番印象に残ったのは、静岡県産美味鶏(びみどり)を使用した“よだれ鶏”。黒酢と自家製ラー油タレに漬かった鶏肉はやわらかく甘味があり、うなるおいしさでした。このラー油タレに、“餃子”をつけて食べ、次に“山椒麺”をからめ、最後まで余すところなくいただきました。


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豚肉のむっちり餃子。


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抹茶最中。


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さてお腹もいっぱいになりました。宿泊地、修善寺に向かいます。


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鎌倉だから、おいしい。
甘糟 りり子 著

沼津倶楽部「茶亭」①_e0277800_16440564.jpg鎌倉だから、おいしい。




by PASSAGE_4 | 2026-01-05 16:54 | おでかけ | Comments(0)


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