新橋「末げん」の親子丼
明治42年(1909)創業「末げん」は、新橋にお店を構えてから116年が経つ老舗日本料理店で、作家 三島由紀夫 が最後の夕食をとった店としても知られています。

近くに行ったので、お昼は親子丼、卵鶏だしのスープ、壺漬けの“かま定食” をいただきました。こちらの親子丼は、奥久慈しゃもと東京しゃもをブレンドした鶏挽肉を使っている汁だくの親子丼です。かなり甘めの割下ですが(昔ながらのお店は甘めの味付けが多い気がします)煮つけられたそぼろは旨みも強く、ふんわりとした半熟卵のとじ加減も絶妙で、するするっと喉を通っていきます。(でも甘い・・・)

新橋は日本で初めて鉄道が通った鉄道発祥の地で、サラリーマンの聖地、界隈で働く人たちの憩いの場となるこぢんまりとした居酒屋街があり、「末げん」の裏手はこんな感じです

「末げん」には、代内閣総理大臣の原敬や鳩山一郎、遠藤周作、六代目尾上菊五郎など、数々の政治家、財界人、歌舞伎役者なども足を運んでいます。もともと「末げん」には、三島由紀夫の父がよく利用しており、三島由紀夫は詰襟姿の小学生の頃から、結婚されてからも奥さんと訪れていたそうです。
昭和45年(1970)11月25日。陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地で割腹自殺をした三島由紀夫。彼はその前夜、楯の会隊員4名と「末げん」で、“わ” と呼ばれる、鳥鍋料理のコースを食しました。
「末げん」3代目、丸哲夫さんの妻、武子さん談。三島の宴席に挨拶に行ったところ、「襖を開けたら、楯の会の方が背筋をピンと伸ばして正座していらして、先生は目をつぶって考え事でもしていらっしゃるご様子。部屋全体がものすごく張りつめた空気で、とてもご挨拶できず、すぐ引き返しました」。帰り際、武子さんは玄関にお見送りに出て、靴の紐を結んでいた先生に「ありがとうございます。またお越し下さいませ」とお声をかけましたら、「えっ」と見上げられて「また来いって言われてもなあ。こんな綺麗な女将がいるなら、あの世からでも来るか」と。今でも11月下旬になると、「末げん」には三島由紀夫のファンの訪問が多くなるそうです。
夕刊フジ記事より抜粋
by PASSAGE_4
| 2025-10-19 09:19
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日々 記憶のノート
by PASSAGE_4
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